一年や新年度の始まりに、新しい手帳を手にして気持ちが高まる人も多いですよね。
多くのサステナブルな商品が生まれている中、新生活にぴったりの「サステナブル手帳」も豊富に登場しています。再生紙や植物由来のインクなど、環境に配慮した素材で作られた手帳なら、自然に負荷をかけずに手帳のある生活を楽しむことができます。
今回は、地球に優しい「サステナブル手帳」を紹介します。毎日使うアイテムだからこそ、エコな選択を始めてみませんか？
サステナブルな手帳とは？
サステナブルな手帳とは、環境や社会への配慮が施された手帳です。本紙には再生紙を、表紙やバインダーにはリサイクル可能な紙や布などを用いて、プラスチック使用の削減に貢献しています。
近年、サステナブルな手帳が注目を集める背景には、SDGs（持続可能な開発目標）への意識の高まりがあります。朝日新聞社が実施したSDGsの認知度に関する調査によると、購買時にSDGsに沿った商品であるかを「考慮したい」と答えた割合は、10代で50.9％、20代で30.0％、30代で33.3％となりました。
こうした若年層を中心とした環境意識の高まりが、サステナブルな手帳の需要拡大を後押ししています。
サステナブル手帳の選び方
手帳は、一見するとサステナブルな素材が使われているかどうかが分かりにくいかもしれません。そこで、認証マークや素材、デザインといったポイントを確認し、自分の基準に合ったものを選んでみましょう。
環境に優しいFSC認証
サステナブルな手帳を選ぶ基準のひとつに、FSC認証で構成されています。FSC認証とは、森林資源を適切に管理して、持続可能な利用を促進する制度です。主に以下の2つの基準で構成されています。
- FM認証（Forest Management認証）
森林の管理状況を評価して、持続可能な運営が行われていることを証明します。
- CoC認証（Chain of Custody認証）
森林から最終製品になるまでの生産、加工、流通を追跡・管理。FM認証を受けた森林の木材が確実に使用されていることを保証します。
FSC認証マーク付き製品を選ぶ行動が、森林の多様性や地域社会、先住民の権利を守るサポートにつながります。
植物由来やバイオマスのインク
多くの手帳に印字されている、日付や枠のライン。一般的に印刷には石油由来のインキが使用されますが、サステナブルな手帳では植物油インクやバイオマスインクが採用されています。
これらのインクは、廃棄時の環境負荷が低く、印刷工程でも空気を汚染しにくいという特徴があります。環境に配慮した手帳選びのポイントとして、インクの種類にも注目すると良いでしょう。
カスタマイズできて飽きの来ないリフィル式
バインダーとリフィルが分かれた手帳は、システム手帳のように長く使えるのが魅力です。中身のリフィルを使い終わっても、バインダー部分はそのまま使うことができ、必要なページを追加したり、不要なページを取り外したりできます。ライフスタイルや用途に合わせて自由なカスタマイズを楽しめるでしょう。
なお、バインダー部分を処分する時は、金具は不燃ごみ、表紙は燃えるごみなど、分別する必要があります。分解しやすいデザインを基準に選ぶのも、サステナブルな手帳を選ぶポイントです。
じっくり育てる3年手帳や5年手帳
1冊の手帳を長期間使用する3年手帳や5年手帳。長く使うことを前提に作られているため、耐久性の高い表紙やしっかりとした製本が施されており、長期間でも安心して使用できます。
使い捨てではなく、1冊の手帳をじっくりと使い込めば、廃棄量が減り、環境負荷の軽減にもつながるでしょう。
おすすめのサステナブル手帳5選
日常生活で環境保護ができたらいいなと考えている方は、以下のサステナブルな手帳を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。こちらでは、エコフレンドリーなデザインや、社会問題への支援を取り入れた手帳を5つご紹介します。
NOLTY notebook kukuru｜日本能率協会マネジメントセンター
日本能率協会マネジメントセンターが発行する手帳ブランド、NOLTY（ノルティ）。2001年から環境負荷の軽減を重視した製品づくりを進め、手帳本体や表紙に使用される塩化ビニールをリサイクルすることで循環型社会を目指しています。
なかでも「NOLTY notebook kukuru」は、環境に配慮した素材を採用しながら、自由なカスタマイズが楽しめる手帳。
サステナブルなポイントは、ノートにFSC認証紙を採用し、バインダーカバーにはリサイクルPVC（プラスチックを破砕して再利用したプラスチック）を使用しています。さらに、バインダーリングにはトウモロコシの粉を約30%配合したPP素材を使用。
日付のない「マンスリー」や、見開きで2週間を確認できる「2Weeks Memo」など、4種類のフォーマットから選べる自由度が魅力。環境への配慮と使いやすさを両立したい方におすすめです。
ストレージイット ダイアリー｜MARK’S
小物を収納できるスライドジッパー付きカバーが特徴の「ストレージイット ダイアリー」。2025年版には、すべてのアイテムにリサイクルPVCを使用しています。
また、ノート部分には、適切に管理された認証林から生まれた木材などを原材料に使用したFSC認証紙を採用。カバーのバリエーションは全部で50種類にのぼり、好みや目的に合った一冊を見つけられます。環境に配慮しながらも、便利さとデザイン性を両立したダイアリーです。
hands＋ダイアリー｜ハンズ
東急ハンズのオリジナルブランド「hands+」が展開するダイアリーは、「お客様にプラスαのライフスタイルを提案する」をコンセプトに誕生した手帳です。
ダイアリー本紙には、東急ハンズが独自に開発した「ハンズオリジナルペーパー」を採用。FSC認証を取得した環境に優しい素材で作られており、紙にはあえて黄色味を加えています。これにより、真っ白な紙に比べて目に優しく、長時間の使用でも疲れにくいのが特徴です。
また、hands+ダイアリーは1冊購入されるごとにセーブ・ザ・チルドレンに5円が寄付されます。子どもたちを支えるきっかけにもなる、優しい手帳です。
ダイアリーマンスリー手帳｜オカタオカ
イラストレーター・オカタオカとのコラボデザインによる「B6スリムサイズマンスリーダイアリー」。違法伐採を防ぐFSC認証を取得した紙が採用されているうえ、印刷には植物油インキが使用され、環境への負担を軽減しています。
コンパクトなB6スリムサイズは持ち運びに最適で、カバンにもすっきりと収納可能。全ページフルカラーで、予定を管理するだけでなく、眺めているだけでも気分が上がる手帳です。
e-Friendly Diary2025｜ラコニック（Laconic）
時代の変化とともに変わりゆくニーズに応えてきた「LACONIC仕事計画ダイアリー」。ビジネスとカジュアルの新たな融合を目指し、創業当初からこれまで、数々のレイアウト・フォーマットに挑戦してきました。
エシカル消費が求められる今の時代に登場したのは、環境配慮を意識したシリーズ。カバーにリサイクルシートにバイオマス（卵殻由来資源）を添加したバイオシェルライトを採用し、本紙にはFSC認証紙を使っています。
バイオシェルライトが持つ独特のやさしいニュアンスカラーとシンプルなデザインで、持つ人を選びません。
サステナブルな手帳を楽しもう
サステナブルな手帳は、再生紙や植物由来のインクが使用され、環境に優しく長く使えるのが特徴です。毎日使う手帳にサステナブルな選択を取り入れれば、自己管理や日記を書く時間がより豊かなひとときになるでしょう。
本記事を参考に、自分にぴったりの手帳を見つけて、充実した毎日を送ってみませんか。
