米ディズニー、サステナブルな宿泊施設をオープン。リサイクル原料の使用や消費電力削減に取り組む

photo by Atlantide Phototravel via Getty Images

フロリダ州に新たな宿泊施設がオープン

アメリカのフロリダ州「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」に2024年12月、新たな宿泊施設「ディズニー・ポリネシアン・ヴィラ&バンガローのアイランド・タワー」がオープンしました。

アイランド・タワーが建てられたのは、南太平洋をテーマとしたエリア。ホテル内には顧問の指導のもと、ポリネシア諸島の文化が忠実に反映されており、異国情緒あふれるリゾート地となっています。同地域を舞台にしたディズニー映画『モアナと伝説の海』をテーマにした水遊び場も設置。ポリネシアの伝統文化とディズニーの世界観のなか、家族で楽しめる空間です。

サステナビリティを重視した設計

アイランド・タワーの設計において、異国情緒あふれる雰囲気と同時に重要視されたのがサステナビリティです。

これまで「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」は、園内で使用する水の30%を再生水に変え、3分の1にあたる面積を自然保護区にするなど、環境保全に取り組んできました。

アイランド・タワーでは、再生原料の活用や消費電力の削減に努めています。例えば、リサイクルしたペットボトルを客室内のラグの原料として使用。冷暖房システムの最適化やエネルギー効率の高い照明器具の導入により、同じ規模のリゾートホテルより30%少ない消費エネルギー量で稼働する設計となっています。

ディズニーが掲げる環境目標

環境問題への関心が高まるなか、観光業界やホスピタリティ業界も環境への配慮に取り組むよう求められてきました。宿泊施設の運営にあたっては、照明器具の使用や冷暖房システムの常時稼働、さらに大量のベッドシーツの洗濯などによる温室効果ガスの排出が特に問題視されています。

サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは、2030年までにホテル産業から排出される二酸化炭素排出量を66%削減する必要があるという研究結果を発表しました。

ウォルト・ディズニー・カンパニーは、2030年に向けた5つの環境目標を設定。直接事業によるネットゼロエミッション達成や、全電力のゼロカーボン化など、計5つの具体的な目標達成に向けて取り組んでいます。

参考:
Walt Disney Wolrd|Disney’s Polynesian Villas & Bungalows
Forbes|Disney World’s Newest Hotel Showcases Sustainability And Polynesian Heritage
Disney in Florida Building A Sustainable Community
World Sustainable Hospitality Alliance|Global Hotel Decarbonisation Report
The Walt Disney Company|Environmental Goals

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この記事を書いた人

京都在住。お寺とアートと観劇が大好きなライター。
「今日より明日、ちょっと優しく」をテーマに、メンタルヘルス・日本文化・サステナの記事を中心に執筆。英日翻訳や寺院の英訳監修にも携わり、国内外の価値観を届け人々の選択肢が広がるように活動中。