人が集まる機会が増える年末年始は、食べ残しや売れ残ったおせちの廃棄といった食品ロスが増える傾向にあります。中でも「おせちロス」は深刻。どうすれば減らすことができるのか、自宅でもできる削減方法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
実は深刻なおせちロス問題

環境省の調査によると、2022年度の一年間のごみ排出量は4,034万トン。そのうちの472万トン、排出総量の約12%を食品ロスが占めていることが明らかになっています。
食品ロスとは、本来まだ食べられるのにも関わらず、廃棄される食品のこと。472万トンの約半数は一般の家庭から出たもので、そのうち約8割が、消費期限切れなどによる「直接廃棄」と、食べ切れなかった「食べ残し」です。
特に季節商品が販売される時期は、食品ロスが増える傾向にあるといわれます。
年々市場規模が拡大し、家庭で作るものではなく買うものになりつつある「おせち」も、ロスの増加が懸念されています。
なぜ、おせちロスが起こるのか?

おせちロスは、主に次のような理由で起こるといわれています。
- 同じような味のものが多く、飽きやすい
- 縁起をかつぐ多品種食材で見栄えよく作られるため、量が多くなる
- 年末配送おせちは注文の締め切りが早く、直前に購入する消費者も多い
- 精度の高い需要見込みが難しく、過剰に在庫を抱えてしまう
食材やエネルギーなど多くを輸入に頼っている日本では、製造・流通・廃棄処理のいずれにも大きなコストと環境負荷がかかります。そのため、おせちを含む食品ロスを減らすことは、重要な課題として取り組みが進められています。
自宅でできる、おせちロスを減らす工夫

おせちロスは、工夫次第で減らすことができます。
- 好きなもの・食べたいものを、食べられる量だけ用意する
- 人数にあった適正な量のおせちを購入する
- 長期保存が可能な冷凍や真空個包装のものを活用する
お重に詰めることにこだわらず、好きなものを食べられる量だけ作り、大皿に盛りつけたり一人分ずつのワンプレートにしてみたりするのもおすすめです。作る時間がない、食材が余りそうで心配という方は、好きなものだけを買って詰める方法もあります。
ここ数年で、おせちのスタイルは変化をしています。一人用から大人数用までサイズもさまざま。冷凍で届くものの中には、一品ごとに解凍できるものもあるため、状況に合ったものを選ぶことが、おせちロスを減らすことにつながります。
余ったおせちのアレンジ

おせちロスを減らす工夫をしても余ってしまうことはあります。そんな時は、少しアレンジしてみてはいかがでしょうか。おすすめのアレンジメニューを紹介します。
生春巻き
残ってしまうことが多いなますを使う、時短にもなる美味しい一品。かまぼこや海老などおせちで残ったものはもちろん、生ハムやスモークサーモンなどでもアレンジを楽しめます。
- なますとかまぼこの生春巻き
水でもどしたライスペーパーに細切りしたかまぼことなます、レタスなどお好みの生野菜を巻いたら、ごま油に少々塩を振ったタレを添えます。
- 数の子とクリームチーズの生春巻き
水でもどしたライスペーパーにかずのこ、クリームチーズ、きゅうりや大葉などのお好み野菜を巻きます。醤油などお好みの調味料を添えます。
パンケーキ・チーズケーキ
黒豆や栗きんとんはスイーツの材料としても最適です。ここでは、お手軽レシピを紹介します。
・黒豆生クリーム
黒豆と生クリーム(または豆乳クリーム)をミキサーでなめらかになるまで撹拌し、甘さが足りなければ少量の砂糖やはちみつを加えます。パンケーキやトースト、アイスクリーム、クラッカーなどによく合います。
- 黒豆パンケーキ
いつものパンケーキの生地に黒豆を入れて焼くだけで、いつもと一味違うパンケーキに。
- 栗きんとんパイ
栗きんとんの栗を取り出しみじん切りにして戻し、一口大に切った冷凍パイシートに包んで190度のオーブンで15分ほど焼きます。
おせちロスを防ぐ新しい選択肢

おせちロス問題が注目されている中で、ロスを防ぐさまざまな取り組みが行われるようになっています。
・株式会社クラダシ(Kuradashi)は、まだ食べられるのにも関わらず、廃棄されてしまう可能性のある食品を、お得な価格で販売。この時期ならではの食品が出品されることも。フードロス削減を目指すショッピングサイトならではの取り組みとして、消費者だけでなく各方面からも注目されています。
https://kuradashi.jp/pages/osechi-2026-special
・ロスゼロでは、早い時期から予約を取り、少しでもロスが起こらないように調整しながら製造しているものの、どうしても発生してしまう余剰在庫を「おそち」として販売。年明けから発送を行っています。
https://losszero.jp/products/trt-001
おせちは、新しい選択肢が増えています。「おせちはこういうもの」と決めつけずに、どんなお正月を過ごしたいかでおせちの選び方を変えることが、おせちロスを防ぐ鍵になるかもしれません。
おせちを未来に繋ぐために

世界に広く知られるようになった「もったいない精神」。一年の五穀豊穣と無病息災を祈る正月にいただくものだからこそ、その精神を思い出し、おせちを無駄なく食べ切ったり、企業で出るおせちロスを購入したりしてみませんか。








