再生可能エネルギーへの切り替えが、環境保全や地球温暖化対策のためのアクションとして注目されています。
再生可能エネルギーとはどんなものなのか、再生可能エネルギーに切り替えるとどんな良いことがあるのか、どうやって切り替えたら良いのかなど、気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、再生可能エネルギーの特徴やその導入がもたらす効果、また再エネ電力への切り替え方法についてご紹介します。
再生可能エネルギーとは?

昨今、環境保全やエネルギーの安定供給が叫ばれる中、「再生可能エネルギー」という言葉が頻繁に取り上げられるようになりました。
再生可能エネルギーとは、
- 太陽光
- 風力
- 水力
- 地熱
- バイオマス
など、自然界に常に存在し、枯渇することなく繰り返し利用できるエネルギーのことです。従来の化石燃料と比較して、温室効果ガスの排出を大幅に削減できるため、地球温暖化対策としても大きな期待が寄せられています。
再生可能エネルギーのメリット

「なんとなく環境にとって良いもの」というイメージのある再生可能エネルギー。そこには、どんなメリットがあるのでしょうか。
価格変動のリスクが少ない
再生可能エネルギーは、太陽光や風力、地熱など自然由来の資源を利用するため、国際的な原油や天然ガスの価格変動に左右されにくいのが特徴です。
非常時のエネルギー確保
非常時にも比較的安定したエネルギー供給が期待でき、地域全体のエネルギーセキュリティの向上にも貢献します。
地球温暖化対策
化石燃料と比べ、再生可能エネルギーは発電過程での温室効果ガスの排出が極めて少ないため、地球温暖化の抑制に直結します。
各国が温室効果ガス削減目標を掲げていますが、再生可能エネルギーの普及は気候変動対策の重要項目として位置付けられています。
エネルギー自給率の向上
国内で豊富に存在する太陽光、風、バイオマスなどを活用することで、海外からのエネルギー輸入に依存する割合が低減され、エネルギー自給率が向上します。
これにより、エネルギー供給の安全性が高まり、国全体の経済安定にも寄与することが期待されています。
住環境の向上
再生可能エネルギーは、発電時に排出される大気汚染物質が少なく、都市部や住宅地における空気の質の改善など、住環境の向上にも寄与します。
これによって、健康面でのプラス効果が期待でき、安心して暮らせる環境づくりにも貢献します。
再生可能エネルギーのデメリット

再生可能エネルギーの活用には大きなメリットがあると同時に、実際の運用の面ではハードルが存在します。こうした側面を知っておくことも大切なことです。
大規模設備が必要
再生可能エネルギーは、十分な発電量を確保するために、広大な面積や大規模な施設が求められることが多々あります。
たとえば、太陽光発電では日射量を最大限に活かすために広い設置エリアが必要となり、風力発電も風況の良い地域での大規模な風車設置が前提となります。
近年、フィルム型ペロブスカイト太陽電池など、省スペース・低コスト化を実現する技術が開発され、実用化に向けて歩みを進めています。一方設置には、場所選定や環境影響評価、さらには初期投資の面で多大なコストや手間がかかるため、普及に向けて大きなハードルとなっています。
割高になる
再生可能エネルギーは、初期投資や維持管理にかかるコストが従来の化石燃料を用いた発電方式に比べて高い傾向があります。
この経済的負担が、エネルギー転換の大きな壁となることも少なくありません。
天候依存性、変動性
再生可能エネルギーは、太陽光や風力といった自然現象に大きく左右されるため、天候の変化による発電量の変動が避けられません。
曇天や風の弱い日には発電効率が低下し、安定した電力供給の実現が難しくなるケースがあります。
これに伴い、電力の安定供給を補完するためのエネルギー貯蔵技術やバックアップシステムの整備が不可欠となっているのが現状です。
再生可能エネルギーへの切り替え方

実際に、家庭で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えるにはどうしたら良いのでしょうか。その手順とポイントをご紹介します。
再エネ切り替えの手順

まずは、再生可能エネルギーを利用した電力プランを提供している電力会社を比較検討します。
多くの電力会社は公式ウェブサイト上で、月々の使用量に応じた料金シミュレーションを用意しているので、各家庭の状況に合わせた最適なプラン選びが可能です。
プランが決まったら、ウェブサイト上の申し込みフォームから手続きを行います。
手続きに必要なもの
手続きに必要な情報は以下のものです。
- 電気使用量のお知らせ(検針票)に記載の情報
- 「お客さま番号(契約番号)」
- 「供給地点特定番号」
- お支払いに必要な情報
- 引き落とし用の銀行口座情報またはクレジットカード情報
基本的には、この3つがあれば切り替えの手続きができます。
集合住宅でも利用可能
マンションなど集合住宅の場合でも、各戸ごとの契約変更で済むため、大規模な改修工事や専用設備の導入は不要です。
住民一人一人が個別に手続きを進めることで、住まい全体で環境に優しいエネルギーを利用できるのも魅力です。
再生可能エネルギーの電力会社3選

再生可能エネルギーの電力プランを展開している電力会社をピックアップしてご紹介します。
みんな電力
みんな電力は、「顔の見える電力」を掲げ、再エネ電力プランの分かりやすい料金体系とシンプルな手続きを公開しています。公式サイトには発電所のブログなど面白いコンテンツも掲載され、電力サービスへの親しみを感じることができます。
Looopでんき
Looopでんきは、専用アプリで時間帯ごとの電気料金や月ごとの予測を確認でき、節約のための利用アドバイスも提供してくれるのが特徴です。お得に利用できる仕組みなども公式サイトから確認することができます。
ミツウロコグリーンエネルギー
電力使用量相当分の非化石証書を購入することで、CO2排出量を削減できる「まるまる再エネ」プランなど、希望に沿ったプランが選択可能。個人だけでなく、企業にも最適です。その他メニューも、電源構成を公開しているので、安心してプランの検討ができます。
簡単に切り替え可能!再生可能エネルギーを選択してみては?
本記事では、再生可能エネルギーの特徴や、メリット・デメリット、切り替えの方法、再生可能エネルギーの電力プランを扱う電力会社などをご紹介しました。
地球環境にとって、優しい選択となる再生可能エネルギーは、これからますます発展していくことが見込まれます。
消費者目線から見ても、再生可能エネルギーの電力に切り替えることでメリットを享受できるでしょう。切り替え方法は思ったよりも簡単なので、ぜひ試してみてください。