今こそ見直したい!ワークライフマネジメントとは?

近年、国全体で長時間労働や雇用格差などを見直す動きが進んでいます。その流れによって、これまでの働き方が見直され、少しずつですがそれぞれのライフスタイルを重視した働き方が選べるようになってきました。
今回は、新しい働き方につながるワークライフマネジメントについて解説していきます。

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ワークライフマネジメントとは?

出典:unsplash.com

ワークライフマネジメントとは、自分のペースに合わせて仕事(Work)と私生活(Life)の管理を行い、バランスを取りながら両方とも充実させていく考え方です。

自分自身で仕事もプライベートもマネジメントすることで、仕事に意欲がわき成果を出しやすくなり、オフタイムは自分の好きなことや興味関心のあることを存分に楽しめるようになるといわれています。

ワークライフバランスとの違いは?

ワークライフマネジメントは、ワークライフバランスと混同される場合がありますが、ふたつのワードの相違点は、「自発的」に動いているか否かです。

ワークライフマネジメントは、仕事や私生活を自らコントロール・管理する意味合いが含まれています。一方でワークライフバランスは、企業サイドが時短勤務やフレックス制度、短時間勤務などを設けて、従業員に提案や奨励をするようなかたちのことを示します。

ワークライフマネジメントが注目される背景

出典:pexels.com

日本ではこれまで、長時間労働やみなし残業といった労働形態が大きな社会問題になってきました。会社や業界にもよりますが、現在、労働環境は改善されている傾向にあり、そのような流れで出てきたのがワークライフバランスという言葉です。

ワークライフバランスもワークライフマネジメントと目指すところは一緒でしたが、前述した通り、次第に“会社が社員に制度として提供するもの”という意味合いが強くなってきてしまい、社員はその制度を受け取る、受け身の状態であることが懸念されていました。
そこで、社員自らが仕事とプライベートを充実させようと管理することが大切だという本来の認識を取り戻すべく、ワークライフマネジメントという言葉が新しく誕生したのです。

ワークライフマネジメントのメリット

ワークライフマネジメントが進むと個人にとって、以下のようなメリットがあります。

・モチベーションの向上
働き方やプライベートに満足していればモチベーションが向上。双方のクオリティアップにも繋がります。

・やりがいを感じる
やらされているわけではなく、自ら選択しマネジメントすることはやりがいに繋がります。

・ライフステージが変わっても働き続けることができる
働き方を選ぶことができれば、親の介護や出産・育児など様々な理由で離職する可能性も少なくなります。

一方企業にとっても以下のようなメリットが生まれます。

・優秀な人材の確保
ライフステージの変化によって職場を離れるケースが減少することは、優秀な人材の流出を抑止することにも繋がります。

・生産性の向上
一人ひとりのモチベーションが上がることにより生産性の向上が見込めます。

・新たなアイデアの創出
プライベートを充実させることで、仕事においても革新的なアイデアが生まれるかもしれません。近年子どもだけでなく、大人にとっての“遊び”の重要性が注目されています。

ワークライフマネジメントの企業事例

社員自ら生活をマネジメントするためには、それが叶うような職場の環境が非常に重要です。最近は、ワークライフマネジメントを推し進める企業が出てきています。主な事例として次の3社があります。

株式会社ベネッセホールディングス

株式会社ベネッセホールディングスでは、多様な働き方によって仕事(Work)と私生活(Life)の両方を大切にすることを推奨しています。在宅勤務やフレックス勤務などの働き方だけでなく、リスキル休暇といった自己研鑽に充てる休暇も提供し、従業員が満足できる働き方を実現しています。

参考サイト:働きやすく活気ある職場づくり(労働慣行) | 社会 | サステナビリティ | 株式会社ベネッセホールディングス

株式会社日本総合研究所

株式会社日本総合研究所では、性別やライフステージを問わず『社員全員にとって働きやすい職場づくり』を推進。ライフステージに合わせた働き方の選択肢を設け、女性のキャリアステップにおけるロールモデルの拡充や、多様な価値観に応じた柔軟で生産性の高い働き方の実現を目指しています。

参考サイト:ワークライフマネジメント|学生向け・キャリア採用向け情報サイト|日本総合研究所

千寿製薬株式会社

千寿製薬株式会社では、ライフワークバランスから一歩踏み込んだライフワークマネジメントを軸にした働き方改革を実践。充実した休暇制度や、子育てや介護に関する制度、在宅勤務制度など、全社員が「ワークライフマネジメント」の当事者であると認識し、仕事と生活を充実させるために主体的に働き方を考えられるような取り組みを行っています。

参考サイト:「仕事と生活の調和」のさらに先へ 「ワークライフマネジメント」の推進 | SENJU SENSE | 千寿製薬について

ワークライフマネジメントで充実した働き方とライフスタイルを叶えよう

自分で仕事も生活をマネジメントし、充実させることは簡単なことではないように思うかもしれませんが、自らの生活や人生について考えることは私たちにとって大変重要なことです。ライフワークマネジメントをキーワードに、会社の制度を再度確認し、自分の希望の働き方やプライベートの時間を見つめなおしてみるのもいいかも知れません。

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