普及する「デジタル名刺」。メリットや作り方は?実際にオーダーしてみた

デジタル名刺とは、名刺の内容をデータ化して、オンライン上に情報を集約したもの。                    
「オンライン名刺」や「電子名刺」ともよばれ、紙を使わないことからサステナブルな選択肢として注目されています。

今回は、実際にデジタル名刺を注文し、その使い方やメリット、使ってみた感想などをご紹介します。

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デジタル名刺はなぜ注目されている?    

出典:unsplash.com

趣味の場やビジネスシーンでも使われるようになってきているデジタル名刺。従来の紙の名刺と比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか。注目されている理由をみていきます。

オンライン上でも名刺交換ができる

コロナ渦の影響によって、テレワークが普及したことが理由として上げられます。打合せや会議の多くが、オンライン上で行われるようになりました。そのため、対面でなくとも名刺情報を共有できるツールの需要が高まったのです。デジタル名刺の種類によっては、オンライン上で情報の交換が可能です。

コスト削減にな          

デジタル名刺は、一度作ってしまえば永久に使い続けることができます。オンライン上でいつでも中身の情報を変更できるので、部署や役職が変わるたびに印刷し直したり、在庫を切らして増刷する必要もありません。    

環境に優しい

印刷コストが減るということは、結果的に環境負荷を減らすことにも繋がります。紙や印刷時に使用する資源の節約になります。

名刺の管理が簡単

何枚もの名刺を管理する手間が省けます。情報が集約されているため、情報を交換した相手の情報を探すのも簡単です。

目的にあわせて選びたい。デジタル名刺の種類    

デジタル名刺には、カード名刺にスマホをかざすと画面上に内容が表示されるものや、専用のURLを相手に共有するタイプ、QRコードを読み取るものもあります。
ここでは、定番のデジタル名刺をご紹介します。

 ・OVOU(オヴォウ):カナダ発のデジタル名刺。カードにスマホをかざして使うタイプ。マット加工された高級感のあるカードが人気。

 ・SITTE(https://sitte.page/):QRコード、URLを共有するシンプルなタイプ。

 ・A-Meisi(エーメイシ)(https://daftcraft.co.jp/a-meisi/):カード     を読み取ると自分自身の3Dアバターが飛び出すという次世代型。

 他にもたくさんのデジタル名刺が出ており、それぞれ情報の読み取り方法、デザイン、オプションが異なります。ご自身が何を優先するのかによって選択するのが良いでしょう。

デジタル名刺「プレーリーカード」を実際に注文してみた!      

今回は、筆者が、デジタル名刺のひとつ「プレーリーカード」を実際に注文してみました。申し込みから、デジタル名刺     が手元に届き、使用するまでの流れをお伝えします。

プレーリーカードを選んだ理由

プレーリーカードに決めた理由は、日本で初めての木製カードであったため。株式会社スタジオプレーリーが2024年3月に発売開始するやいなや、すぐに売り切れてしまった人気商品です。

他社製品の多くはプラスチック製ですが、自然素材を使用することで、さらに環境に優しいものになっています。同じ木製カードでも、ひとつひとつ木目や色味の風合いが異なり、味わいがあるのが特徴です。

出典:unsplash.com

この会社では、環境への取り組みも積極的に行っており、その点でも魅力を感じました。希望者がプレーリーカードを利用するたびに、植樹保全団体に1円が寄付される「グリーンドネーションプログラム」を実施。

その取り組みによって、すでに14本の植樹が完了しています。(公式HP「環境への取り組み」https://prairie.cards/pages/environmental-initiatives

環境に優しい商品を使いながら、さらに森林保全に貢献できるというところが決め手でした。    

申し込み

プレーリーカードは、公式ホームページ(https://prairie.cards/)から種類を選び購入します。木材素材の他にも「公式デザイン」と、自分でデザインをつくることができる「オリジナルデザイン」のカードがあります。

オリジナルデザインは購入時にデザインのデータを入稿    する必要がありますが、それ以外の場合は基本情報の入力だけで手続き完了です。

名刺に記載する情報の編集は、申し込みの時点では行いません。紙の名刺の場合は、印刷前にデザインを考え、記載する内容を選別して…と準備に時間がかかりますが、その点デジタル名刺は手間がかからず簡単でした。    

デジタル名刺が到着

申し込みから数日で、 封筒に入った状態で商品が届きます。この封筒は、FSC認証紙(※森林資源を未来まで持続させることを目的として、適切に管理された森林から生産された木材を使った紙)でつくられたもの。

細部にまで環境への配慮が感じられ、商品が届いたときの喜びもひとしおです。届いたカードは、当然ですが、まさしく木そのものの感触で本当にデジタル名刺として使用できるのか不思議なほど。

同封の資料に記載されたQRコードからマイページにログインすることで初めて、名刺の内容を登録できるようになります。

名刺に情報を登録する

マイページにログインすると、左の画像のような画面になります。
上部の「プロフィール作成」から、基本情報を入力。必要であれば、SNSなどのリンクを追加して、自分好みにカスタマイズしていきます。 

右の画像は、筆者がプロフィールを一通り入力した完成画面。このように、背景の色を暗くしたり、画像を追加することも可能です。絵文字を使うことで、親しみやすい印象を与えることもできます。

オンラインでいつでも編集できるので、基本情報を入力したら、試しながらどんどん使っていきましょう!

デジタル名刺を使用した感想は?    

出典:unsplash.com

今回デジタル名刺を作り、実際に使ってみて感じたことがいくつかあります。

・相手にインパクトを与えることができる

デジタル名刺を知らない人がまだ多く、名刺交換の際にほとんどの方が驚きます。「そんな名刺があるの!?」というところから会話が弾むことも。打合せ前のアイスブレイク的な効果も期待でき、相手の印象に残りやすいというメリットがあります。

・一度にたくさんの情報や自身の魅力     伝えられる

紙の名刺は、限られたスペースに役職と名前、連絡先など、最低限の情報しか記載できません。一方、デジタル名刺はオンライン上に表示されるため、基本情報以外のことも自由に記載できます。
仕事に対する想い、出身地、趣味、前述したSNSの情報など、相手に知ってもらいたいことを余すことなく伝えることができます。

いつでも自由に編集ができる

紙の名刺は、一度作ってしまうと簡単に内容を変更できません。修正するには時間と手間がかかります。それに対しデジタル名刺は、移動中や休憩などの空いた時間だけで、自分で内容を変更できます。
「あの情報も載せたい!」と思い立ったときにすぐ、アイデアを形にできるのは大きなメリットです。

・スマホの機種による使用方法を理解する必要がある

プレーリーカードの公式ホームページによると「Android端末の場合はホーム画面、iPhoneではロック画面の方がデータを読み取りやすい」と記載されています。

筆者は普段Android端末を使用しているため、初めてiPhoneユーザーの方と名刺交換をした際、やり方が分からず苦戦しました。スマホの設定によっても表示されない場合があるため、事前に対処法を理解しておく必要があります。(公式HPより「プレーリーカードを読み取る方法」https://prairie.cards/pages/nfc-trouble-shooting)

紙の名刺と併用もオススメ

未だ紙の名刺が一般的であるため、やり取りの際に都度「デジタル名刺なのでスマホを出してください」と相手に伝えなければならないため、大人数と名刺交換をする場では若干、手間に感じました。
前述のようにうまく読み取れない可能性もあるため、予備で紙の名刺を数枚は持っておき、状況により使い分けるのも良いかもしれません。

デジタル名刺を使ってみよう!

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今回はプレーリーカードをメインに取り上げましたが、冒頭に記載の通り、デジタル名刺には様々なタイプがあります。興味のある方はぜひ、他の商品とも比較しながら、ご自身に合ったものを使ってみてください。

日本は世界の中でも多くの紙の名刺が消費されていると言われています。より多くの方にデジタル名刺が普及することで、資源の削減が期待できるでしょう。

 

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この記事を書いた人

ネイチャーガイド兼ライター。
多くの人に自然に親しんでほしいと、自然体験のイベントを実施しています。山と海と温泉が好きな、自然好きライターです。ライティングでは主に、農家さんへの取材記事を執筆しています。

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