サステナブルな旅の選択肢。一度は泊まりたい、全国のエコホテル

持続可能な環境や社会に対する意識が高くなっている今、宿泊先としてエコホテルが続々とオープンしています。今回は、国内のおすすめエコホテルをピックアップ。
サステナブルな旅を叶えてくれる魅力的なエコホテルをお届けします。

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エコホテルとは

出典:unsplash.com

エコホテルとは、自然環境への負荷を最小限に抑えることを目指すホテルのことです。

具体例として、連泊者の清掃頻度を減らすといったエコ清掃(※掃除を依頼する際は連泊者各自で対応)、タオルの再利用による洗濯頻度の削減による排水の減少、詰め替えのアメニティの配置によるプラスチックのゴミ削減などが、挙げられます。

ほかにも館内の内装に天然素材やアップサイクル素材を取り入れている点もエコホテルの特徴の一つといえるでしょう。

エコホテルの基準は?

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宿泊施設といってもホテルや旅館、民泊など、さまざまなタイプがあります。ここではエコホテルとして位置づけられる一般的な基準は以下の通りです。

・プラスチックゴミ削減に努めている
・アメニティを詰め替えにしている、または有料化で対応している
・省エネ活動の詳細を明らかにしている
・連泊客がシーツやタオル類を交換するか否か選択できる
・排水と節水のガイドラインを明らかにしている
・フードロス対策が明確になっている
・地域貢献につながる活動をしている(例:地元の食材を使っている、地域団体との活動を行っている)
・ペーパーレス化に対応している

これらの条件を満たしているのがエコホテルといえます。環境や地域、人に優しい取り組みを積極的に行い、自然との共存を目指しています。

おすすめエコホテル5選

国内で展開しているエコホテルは複数ありますが、今回の記事ではその中でも「おもてなし」「自然との共存」「人々とのつながり」にフォーカスしたエコホテルをご紹介。エコな取り組みはもちろん、それぞれのコンセプトにも注目です。
ぜひ宿泊先選びの参考にしてみてください。

神奈川|葉山うみのホテル

葉山うみのホテルは、湘南の海を一望するロケーションの良さと開放感あふれる空間が魅力のホテルです。

自然に囲まれた施設では、自然環境に寄り添う多様な取り組みが。例えば、ホテル共用スペースにウォーターサーバーを設け、部屋には貸し出し可能なガラスボトルを提供することで、ペットボトルの提供を全面的に廃止。

必要なものだけを持っていくことのできるアメニティコーナーには、廃棄した後も地球環境に優しいもみ殻が配合されたものを導入することにより、大幅なCO2削減を実現しています。
また、スタッフは地元の方と一緒にビーチクリーンを行い、海岸に流れついた流木や素材を集めた漂流物アートを館内のディスプレイとして有効活用したりするなど、この立地ならではの取り組みも盛んです。

公式HP:https://www.umino-hotel.com/

大阪|voco大阪セントラル

voco大阪セントラルは、プレミアムホテルブランド「voco」の日本初進出となるホテルであり、2025年の大阪万博開催を見据え2023年夏に開業しました。

都会的でモダンな雰囲気が漂う空間が特徴であり、客室内は環境に配慮した素材で作られたベッドの導入や、ミネラルウォーターをガラス瓶で提供するなどの取り組みがされています。他にも館内の内装には家屋で使われていた古材を活用し、訪れる人たちを安心させる温かな空間を演出しています。

公式HP:https://www.ihg.com/voco/hotels/jp/ja/osaka/osakn/hoteldetail

滋賀|セトレマリーナびわ湖

セトレマリーナびわ湖は、琵琶湖の絶景が堪能できるホテルです。

森林面積が県土の約半分という土地柄、森林保全活動に注力しており、伐採した滋賀県産の間伐材ヒノキをお客さまにアロマ木として提供しています。

また、ペットボトルフリーを実現するためウォーターピッチャーの提供への切り替えや、プラスチック製のアメニティの廃止、浴室のシャンプーなどのバスアメニティを備え付けの大容量ボトルに置き換えるといったエコな対策も展開しています。今後も自然環境への負荷削減へ向けて新たな取り組みを行っていくそう。

公式HP:https://www.hotelsetre.com/biwako/

鹿児島|circular village hostel GURURI

部屋の中の家

中程度の精度で自動的に生成された説明

鹿児島県の東南部にある曽於郡大崎町に位置するcircular village hostel GURURI。一般社団法人大崎町SDGs推進協議会が手掛けている循環型社会「サーキュラーヴィレッジ・大崎町」を体感できるのが特長です。
実際に大崎町のゴミの分別など、リサイクル率日本一を15回獲得した実績を持つ大崎町の日常を体験することができます。

施設は既存の建物を改修し、高い断熱性の素材や地域内資源を使用するなど、環境負荷を軽減するためのさまざまな工夫が。災害で倒れた木をリビングの家具に活用したり、小学校で使われていた椅子などをアップサイクルした家具を導入したりする取り組みがなされています。

宿泊しながら地域の生活を体験することで、資源と未来の暮らしを考えるきっかけになるでしょう。

公式HP:https://hostelgururi.jp/

愛媛|ITOMACHI HOTEL 0(ゼロ)

モダンなキッチン

中程度の精度で自動的に生成された説明

ITOMACHI HOTEL 0は、愛媛県西条市にある日本初のゼロエネルギーホテルです。

隈研吾建築都市設計事務所の建築設計による脱炭素と地域活性への取り組みが融合。快適な室内環境を実現しながら、ホテル運営で消費されるエネルギーを実質ゼロにすることで、日本国内のホテルで初めて環境省が定める「ZEB(ゼブ/ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」認証を取得しています。

エネルギー以外でも脱炭素化社会の実現に向けた取り組みがなされており、一例として木質由来の再生可能な非可食バイオマスを使用した再生塩ビシートやジーンズの端切れを活用した天板、再生ガラスを活用したベンチなど、再生材を導入。

また、愛媛を中心に算出される伊予青石の色味をキーカラーとした内装や、西日本最高峰の石鎚山からの豊富な地下水による自噴井「うちぬき」で育った地元の新鮮な野菜など、地元西条や愛媛を魅力を感じられるのも特徴の一つです。

公式HP:https://itomachihotel-0.com/

旅行をするなら、人と自然を思いやるエコホテルを選択肢に入れよう

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省エネや節水設備など館内にきめ細やかな配慮がなされているエコホテル。

ゲストへのおもてなしはもちろんのこと、宿泊することで必要以上に環境負荷がかからないような心遣いも今後注目されていくことでしょう。

今回の記事で紹介したエコホテルは、地域との連携が盛んな施設であり、地域のことを知る機会にもつながります。ぜひ宿泊先の候補に追加してみては。

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この記事を書いた人

元専業主婦の編集ライター兼校正者。子育てや教育、美容、ライフスタイルを中心とした複数のジャンルで記事企画や執筆、インタビューに携わり、キャリアを重ねる。近年は、持続可能な社会環境づくりに関心を抱く。成人した娘と息子を持つ母。

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