自治体をはじめ、大手のコンビニやスーパーで「フードドライブ」が積極的に行われるようになってきています。今回は食べ物を無駄にせず、必要としている人のもとに届けるフードドライブの概要と、寄付する際の注意点、おすすめの食材などをご紹介します。
フードドライブとは
フードドライブとは、家庭で使いきれない食品を持ち寄り、フードバンク団体などを通して、生活困窮者の支援団体や、子ども食堂、福祉施設に寄付する取り組みのことです。
自治体の施設や、イベント会場、スーパーマーケット、コンビニ、学校などで行われることが多いフードドライブは、家庭の食品ロスを削減するだけでなく、支援が必要な人に食糧を行きわたらせるという目的のもと行われています。
フードドライブが行われている場所は?
地域や学校のイベントなど、不定期もしくは単発的に行われているフードドライブの他、常時食品を受け入れるフードドライブが増えてきています。ここでは、思い立ったときにすぐ、フードドライブに参加できる場所をご紹介します。
自治体
フードドライブに力を入れている自治体は、常時食品を回収してくれます。住んでいる自治体のサイト等でフードドライブ実施の情報を確認することができます。
スーパーマーケットやコンビニ、小売店など
・ファミリーマート
…2023年8月14日時点で、全国47都道府県、2402店舗に回収ボックスを設置
・イトーヨーカドー
…2023年2月時点で75店舗に回収ボックスを設置
・ユーコープ
…2023年3月1日時点で、神奈川県の22店舗、静岡県の1店舗に回収ボックスを設置
・無印良品
…東京都内と神奈川県を中心に、名古屋市の店舗にも回収ボックスを設置
その他、全国各地のスーパーマーケットなどで常に回収ボックスを設けているところは多数あります。
フードバンク団体
食糧を必要としている人に届けるフードバンク団体は、個人からの寄付も受けつけています。団体へ送るか、直接持ち込むことができるところもあります。
フードバンク団体のサイトから詳細を確認することができます。
寄付できないもの
買い物ついでに気軽に参加できるようになってきたフードドライブですが、いざ食べ物を持ち込もうと思ったときに注意したいのはどんなことでしょうか。
持ち込み先の決まりを事前に確認することが必要ですが、一般的に受け取ってもらえない食材には、以下のようなものがあります。
×生鮮食品や要冷蔵、要冷凍の食品
一般的に保管場所等は、温度管理ができる環境ではないので、生ものは避けましょう。
×開封された食品
食品衛生の観点から、開封された食品は受け取ってもらえません。
×賞味期限の記載のない食品(塩や砂糖以外)
こちらも食品衛生の面から寄付は難しいでしょう。
×賞味期限が1か月以内の食品
必要としている人の手に届くまでには時間がかかるので、賞味期限1か月以内のものは避けましょう。場所によっては、2か月以内とルールが決められているところもあります。
×アルコール
飲まない人も多いため寄付には適しません。
寄付するのに適したもの
それでは実際どのような食品がフードドライブに向いているのでしょうか。需要が高い食品を見ていきます。
〇米
〇パスタやうどんなどの乾麺
〇調味料
〇缶詰
〇インスタントやフリーズドライのお味噌汁
〇レトルト食品
〇カップ麺
〇お菓子
〇ジュースなどの飲料
〇ベビーフード
〇粉ミルク
上記のように主食となるもの、日持ちがするものなどが喜ばれるケースが多いようです。
フードドライブで助け合う社会の一員に
取り組みがさかんになってきているフードドライブは、持ち込む人がルールを守り、参加することが必要です。ただルールを理解すれば難しいことはなく、余剰な食品が有効活用されるという仕組みは、人が助け合って生きていく社会の実現にはなくてはならないものです。
キッチンを片付けたときに出てきた食品があったら、ぜひフードドライブを考えてみてはいかがでしょうか?