実はこんなにたくさん!地産地消のメリットとは

物価の高騰が続く今。こんな時にこそ見直したいのが地元で採れる生産物です。地産地消はよく聞く言葉ですが、私たちにとっても環境にとっても嬉しいメリットがたくさんあります。今回は地産地消のメリットについてご紹介します。

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地産地消とは

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「地産地消」とは、「地域生産、地域消費」の略称です。地元で栽培し、収穫(生産加工)された農作物や畜産物、海産物を地元で消費するという意味です。
都道府県内で採れたもの、市町村で採れたものなど使われ方はケースによって異なりますが、基本的には「近場で採れたもの」のことです。地産地消の一例としては、畑のそばにある野菜の無人販売や、道の駅、地元スーパーの地元野菜コーナーなどが挙げられます。

地産地消のメリットとは?

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地産地消がメリットとしては、主に次の4つが挙げられます。

1.生産者との距離が近い

2000年代に入り、国内で食品業界において度重なる事件事故(食品偽装事件など)が発生しました。このような社会背景も相まって、私たち消費者は自分たち口に入る食品の「安心・安全性」に関心が向けられるようになりました。
供給する側(=生産者)は、消費者が安心して食べてもらえるよう「生産者の情報の見える化」に注力するようになったのです。野菜ならば、パッケージに地元の生産者の顔を載せて販売するなどの工夫がなされるようになりました。

最近では、学校給食でも地元野菜を積極的に取り入れており、子どもたちが、地産地消によって自分の住んでいる地域を知るきっかけにもなっています。

2.新鮮な食料を購入できる

地元で生産・収穫されたものは、海外や遠くの地域のものと比べて、生産者から私たち消費者に届くまでの時間が短いケースがほとんどです。朝採りなど、収穫したての新鮮な野菜などが手に入りやすいのです。しかも、地産地消のなかには卸業者を介さないルートを確立している場合もあるので、この場合、中間マージンが発生せず、品質の良い食品をお手ごろな価格で調達できます。

3.環境負荷が低い

海外で生産された食品は、飛行機や船で輸送され、それに伴って多くのCO2が排出されます。それに比べて地元野菜や地元で加工された食品は、輸送にかかる環境負荷が低くなります。
また、食品を輸入するということは、海外の生産地の水や資源を間接的に消費しているということです。輸入した食品を自国で生産した場合の水の使用量を計算できるバーチャルウォーターを見ても、輸入した食品の環境負荷の高さを知ることができます。

関連記事:バーチャルウォーターとは?日本に住む私たちができること

4.安定的に供給が見込める

今は食料を安定して輸入できていても、社会情勢や異常気象の影響で輸入がストップしてしまうというリスクは常にあります。
農作物は気候によっても左右されますが、国内で生産されたものに関しては、価格・量などある程度安定して手に入れることができます。国内や地元地域で、住民をまかなえる十分な食料を生産しているということはとても大切なことです。

日本でできた食料をどのくらい食べている?

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地産地消が広まるということは、国内の食料自給率も上がるということです。
それでは現在日本の食料自給率はどうなっているのでしょうか。食料自給率を農林水産省が発表した食品自給率についてのグラフは次のとおりです。

出典:日本の食料自給率:農林水産省

昭和40年には86%あった食料自給率も令和3年には63%まで下がってきており、価格の安い外国からの輸入に頼っているのがわかります。しかし、第一産業(※農業、漁業)従事者の高齢化、後継者減少などの問題があり、日本の食糧自給率の大幅な改善は見込めない状況です。このような困難な状況のなか、どのようにして自給率を上げていくか、大きな課題になっています。

地産地消のためにできる買物のアイデア

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私たちのライフスタイルに地産地消を取り入れるには、どのような方法があるでしょうか。取り入れやすい買い物のアイデアをご紹介していきます。

SNSやインターネットで地元の情報をチェックする

生産者や販売者のなかには、多くの方に自分の事業を知ってもらうようSNSなどを通じてアピールしている場合も。インターネットやSNSで地元の農家などを探してみましょう。旬で新鮮なものや、珍しい野菜、地元で栽培されているのを知らなかったようなものまで見つかることも。

ファーマーズマーケットで買い物をする

生産者に直接会うことのできるマーケット。地元の農家さんと話をしながらするお買い物はスーパーとは一味違った楽しみがあります。生産者の顔が見えるのは安心にも繋がりますよね。家から近いマーケットやマルシェを探してみてはいかがでしょうか。

関連記事:【都内近郊18選】生産者に会えるファーマーズマーケットに行こう

産直サービスで近場の農家を見つける

生産者から直接農産物や肉、魚などを購入できるサイトが増えてきています。サイトではこだわりの詰まった生産物や、季節の野菜・果物に出会うことができます。全国各地からお取り寄せできますが、より自宅から近い生産者さんを見つけておくと、送料も安くすむのでおすすめです。

無人販売などの不揃い品を工夫する

無人販売は農家が多い地域など、場所によってあるところとないところがありますが、実は新鮮な野菜を低価格で購入できる穴場。朝どれの野菜が手に入ります。なかには規格外品や不揃い品などが混在している場合がありますが、そのような野菜は調理を工夫すれば、スーパーの野菜を変わらず美味しく頂けます。

地産地消で環境にも人にも優しい食卓を

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今回は地産地消のメリットと私たちができるアクションについてみてきました。地産地消は、新鮮な食品を安く食べられることに加えて、CO2削減など環境負荷の軽減にもつながります。食材を買い物する際には、住んでいる地域の地産地消の取り組みをチェックし、日々の生活に取り入れられる地産地消のアクションを考えてみましょう。

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