各国で増えるサステナブル建築。環境にやさしい建物を紹介

多くの業界でSDGsが意識されるようになりつつある今、建築に携わるジャンルでも「環境・社会・人・快適さ」を軸としたサステナブルな建築が増えています。
今回の記事では、環境保護と未来につなげるアイデアを交えた、世界のサステナブル建築の概要と建造物を紹介します。

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サステナブル建築の定義

サステナブル建築とは、設計・施工・運用の各段階を通じて、資源の有効利用や省エネルギー、厳選した持続可能な材料の使用といった地球環境への影響を最小限に抑えた建築手法です。

サステナブル建築の基準

出典:unsplash.com

サステナブル建築であるかどうかは、以下を参考にします。

・節電対策として何をしているか
・CO2削減対策を従来と比べてどれくらいのレベルで取り組んでいるか
・再生可能エネルギーとしてどのようなものを使っているか
・改築などで長く利用できる設計を考えているか
・材料として地球と人間を配慮したエコ素材を選んでいるか
・世界的な性能評価基準(LEEDなど)の対応がされているか
・地域の環境と文化を大切にした調和の取れている設計をしているか
・自然災害対策の確立やライフラインの確保ができているか

「環境・未来・地域・人」を守るための取り組みがなされているかどうか。それがサステナブル建築の基準となります。最近では、建築プロセスについて公式サイトで公表しているケースも増えています。

世界のサステナブル建築の事例

サステナブルを意識した建築には実際どのようなものがあるでしょうか。ここでは国内外のサステナブル建築物を紹介します。

アメリカ|バンク オブ アメリカ タワー

出典:unsplash.com

ニューヨークにあるバンクオブアメリカタワー(通称:バンカメタワー)は、2009年に完成した全高366m、54階建ての超高層ビルです。建物材にはリサイクルできる材料を活用しているほか、雨水を貯蔵し廃水は再利用しています。エネルギーの効率化の高さなどが評価され、環境設計で最高位となる「プラチナ」に認定されています。

オランダ|ジ・エッジ

アムステルダムに建てられたエッジは、地下2階地上15階建ての建物であり、延べ面積約4万m2という鉄骨造鉄筋コンクリートのオフィスビルです。建物の屋根やガラス、ファサードなどに296万kWhのソーラーパネルを設置し、15階分すべてが吹き抜けになっているアトリウムをはじめ大きな窓からふんだんに自然光を取り込むことで、典型的なオフィスビルと比較して70%も少ない電力で稼働、省エネルギーを実現しています。

また、ジ・エッジは「環境性能×IT」の面でも注目されており、建物内の人の出入り状況を的確に把握できるよう、天井に無数のセンサーを設置し、人がいないスペースがあれば自動的に消灯したり、清掃が必要になったスペースを知らせたりするといった仕組みを展開。このような取り組みによって、無駄なコストカットを実現しています。

オーストラリア|ピクセルビルディング

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