コーヒー好きさん必見。フェアトレードコーヒー5つと選び方

近年、普段の買い物で「支援」「貢献」できる商品のラインナップが増えています。フェアトレードコーヒーもそのなかのひとつです。
こちらの記事では、主にフェアトレードの概要とフェアトレードコーヒーのおすすめブランドをご紹介します。

INDEX

フェアトレードとは

出典:pexels.com

フェアトレード(Fair Trade)とは、直訳すると公正および公平な取引のことです。途上国の弱い立場におかれている生産者と、先進国の強い立場にある消費者が「対等(=フェア)」な立場で取引する貿易のことを指します。生産者の適正な賃金の支払いなどを通して、生産者の生活の質の向上を図り、貧困の格差をなくすことがゴールです。

ちなみに私たちの身近なところでフェアトレードの対象になっている主な商品は、コーヒー・紅茶・チョコレート・衣類・バナナなどがあります。

関連記事:おいしくて、やさしい!フェアトレードチョコレート4選

フェアトレードコーヒーとは

出典:pexels.com

フェアトレードのコーヒーには、国際フェアトレード基準というものがあります。この国際フェアトレード基準では、コーヒー生産者の生活を守り、コーヒーの栽培によって環境に必要以上の負荷をかけないために、主に以下の2つが定められています。

<フェアトレード最低価格保証>

国際市場価格がどんなに下落しても、輸入業者は「フェアトレード最低価格」以上を生産者組合に保証しなければいけません。(例えば、アラビカコーヒーのフェアトレード最低価格は1ポンド(約454g)140USセント、有機認証のコーヒーだとさらに30USセント上乗せ保証)

fairtrade japan公式サイト なぜフェアトレード?|フェアトレードとは?

<プレミアム(奨励金)保証>

最低価格保証のほか、1ポンドあたり20USセントのプレミアム(奨励金)が輸入業者から生産者組合に保証され、それによって生産者組合は、自ら民主的に使途を決定して、生産技術の向上や機材の購入、または地域の小学校や病院の建設といった社会発展を実現させることが可能になります。例えばレギュラーコーヒー200g製品の場合、プレミアム金額は約11USセント(約12円)。

fairtrade japan公式サイト なぜフェアトレード?|フェアトレードとは?

フェアトレードのコーヒーを選ぶ理由

食後や仕事のブレイクタイムにコーヒーを飲んでいる人もいることでしょう。多くの人たちに親しまれているコーヒーですが、実はその裏では、いくつかの解決すべき問題が生じています。
こちらの章では、なぜフェアトレードのコーヒーを選ぶべきなのか理由を見ていきましょう。

コーヒー豆の不安定な買い取り価格

あまり知られていませんが、コーヒー豆は、買い取り価格が変動します。国際市場で取引されますが、高騰や暴落を繰り返し、その時によって価格が激しく変わるのです。小規模農園のコーヒー生産者は、中間業者に委託していることがほとんどなので、買い取り価格によっては十分な利益を得らないということが起こります。

生産者の労働問題

赤道を挟んだ北緯25度、南緯25度の一帯は、コーヒーの生産に適した地域で「コーヒーベルト」と呼ばれています。エチオピアやコロンビア、ブラジルなど有名な生産地もそのコーヒーベルトに入りますが、このコーヒーベルトに入る国は発展途上の国々がほとんど。コーヒーの価格変動の話とも繋がってきますが、彼らは日中休む時間を惜しんでコーヒーの栽培や生産に勤しみ、なかには、子どもが学校行かず家族の生活のために働いているというケースも。しかも毎日長時間働いても賃金が安いというのが現状です。

フェアトレードコーヒーの選び方

出典:unsplash.com

フェアトレードのコーヒーを買う場合、どのような基準または視点で選ぶのかよくわからないという方もいることでしょう。

基本的に、コーヒーをはじめ、フェアトレードの商品にはフェアトレード認証ラベルが付与されています。パッケージに印字されている認証ラベルを確認することが最も簡単な見つけ方です。

しかしその認証ラベルを持っていなくても、公正な取引で買い付けされているコーヒーも数多くあります。

フェアトレードに似た言葉に「ダイレクトトレード」というものがありますが、これは購入する側が農家に直接赴き、自らの目で栽培や生産などを確認し、価格を交渉するというものです。意味は異なりますが、ダイレクトトレードも生産者の立場を尊重する公正な取引であると言えます。

フェアトレードのコーヒーもダイレクトトレードのコーヒーも、一度購入前に以下のポイントをチェックすることで、より深くそのコーヒーについて知ることができます。

・どこの国のどんな人が生産に携わっているのか

・生産者がどのような環境下に置かれているのか

フェアトレードに取り組んでいる企業や組織であれば、これらのポイントをホームページなどで開示しているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

フェアトレードコーヒーおすすめブランド5つ

近年のSDGsに則った社会的な取り組みによって、フェアトレードコーヒーは私たちの身近なお店やオンラインショップでも取り扱いが増えてきました。おすすめのコーヒーを5ブランドご紹介します。

People Tree

People Tree(ピープルツリー)は、フェアトレードに注力しているショップです。店舗では食品や衣類などいくつかのカテゴリーで商品を展開しています。フェアトレードコーヒーは、ペルー・ラオス・タンザニアで丁寧に栽培されるコーヒーを提供しています。コーヒー本来の豊かな香りと苦み、深い味わいが特徴です。

ピープルツリー公式HP フェアトレードコーヒー

TOKYO COFFEE

TOKYO COFFEEでは、東ティモールのコーヒー農家を支援する目的が込められたオーガニックのコーヒーをラインナップ。東ティモールでは国民の1/4がコーヒー生産に携わっていると言われ、そのほとんどが栽培から精製を行う小規模農家だそうです。ブラックベリー・ライム・ナツメグ・バニラの芳醇なハーモニーが特徴です。

TOKYO COFFEE 公式HP East Timor Organic Coffee

Fair Select

Fair Selectは、フェアトレードの商品に特化したオンラインショップです。ショップで取り扱っているコーヒーは、ドリップ式やホールビーンなどいくつかの種類があります。価格もお手頃なので、自宅用にもぴったりです。コーヒー豆は、コーヒー農家の収入向上と持続可能な栽培を目指すコロンビアの生産者と、スマトラ島北部の伝統的な製法を受け継ぐインドネシアの生産者のもの。公式サイトには現地で働く方の動画をアップしているので、購入前にチェックしてみるのもおすすめです。

Fair Select 公式HP ドリップコーヒー/フェアトレードオリジナルブレンド

24 ORGANIC DAYS

24 ORGANIC DAYSのオーガニックインスタントコーヒーは、ホンデュラスとペルー、2国の契約農家で、農薬や化学肥料を使わずに栽培されたオーガニックのアラビカ豆を100%使用。フルーティーな酸味とやわらかい苦みによって豊かな香りに仕上がっています。24 ORGANIC DAYSでは、コーヒーのほかにもフェアトレードのお菓子も取り扱っています。

24 ORGANIC DAYS【公式通販】オーガニック インスタントコーヒー

FAIR TRADE LIFE STORE by sisam FAIR TRADE

FAIR TRADE LIFE STOREで取り扱っているSISAM COFFEEは、フィリピンの山間にあるコーディリエラ地方で生産されているコーヒーです。焙煎は京都のスペシャルティコーヒー専門の中山焙煎所で行っています 。ギフト用や個包装のドリップタイプ、業務用などの複数のラインナップがあるので、大切な人への贈り物にもおすすめです。

FAIR TRADE LIFE STORE SISAM COFFEE

フェアトレードコーヒーで飲む人も生産者も豊かに

出典:unsplash.com

フェアトレードコーヒーを買って飲むということは、生産している人々の生活にも目を向けるということです。普段からコーヒーを選ぶときに、「どのような国で、どのような人が、どのような思いでコーヒーに携わっているか」ということにも着目すると、新しい発見ができるかもしれません。それは、生産者とっても優しいコーヒーが増えていくことに繋がっていくことでしょう。

Follow us!

INDEX