実はこんなにたくさん!エコ素材を知って洋服を選ぼう

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大手ファストファッションも「サステナブル」に舵を切る今、各ブランドは地球環境に配慮したエコ素材を積極的に取り入れています。
具体的にはどのような素材があるのでしょうか。今回は環境にやさしいエコ素材をご紹介します。

エコ素材の定義

出典:unsplash.com

エコ素材とは、原料の栽培や生産工程のなかで排水やCO2の排出が少ない、不要になった素材が再利用されている、土に還りやすいなど、環境負荷の低い素材のことです。またの名を「サステナブル素材」ともいわれています。

エコ素材には、オーガニックコットンなどの天然繊維でつくられたものと、古着やペットボトルなどといった、本来廃棄される素材を再生してつくられたものがあります。
ただし、栽培から廃棄までを考えたときに、どこかで水を大量に使っていたり、多くのCO2を排出するなど、すべての過程においてエコとはいえない場合もあります。そのため、購入する際は生産背景を知り、手放すときのことを考えることが大切です。

ファッションに取り入れたい、厳選エコ素材

ここからは、衣類で使われているエコ素材をピックアップ。
それぞれ特徴が異なり、個性豊かです。洋服を購入する際に参考にしてみてくださいね。

オーガニックコットン

出典:pexels.com

たくさんの農薬が使われる綿花の栽培。オーガニックコットンは、およそ3年以上かけて、農薬や化学肥料を使わずに、環境と生産者の健康に配慮した栽培方法で作られた素材です。
肌触りが優しいため、ベビー服や肌の敏感な方の衣類として重宝されています。
ただし、綿花の栽培には、農薬だけでなく多量の水も必要とします。適切な水の量が使われている綿花かどうかなど、生産背景を確認することも大切です。

バンブー(竹)

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竹は木々のなかでも繁殖力が強く、竹林の管理には、定期的な剪定や根の除去が必要となります。
また伐採した竹を焼却する際にはCO2が排出されます。
その生長の早さと、農薬や肥料を必要とせずに自生する竹の繁殖力をポシティブに捉え、竹素材のプロダクトが続々と開発されています。
衣類においては、竹自体が細かい穴がたくさんあることから、その穴に匂い成分を吸着させ、消臭する効果があるといわれています。

バナナクロス

出典:pexels.com

バナナは私たちの健康を支える身近な食材ですが、その裏では大量の茎が廃棄され、その量は年間10億トンともいわれています。
焼却にはたくさんのCO2が排出されることが問題視されてきました。
この状況を改善すべく、細いバナナの茎の繊維をコットンと混紡し、バナナクロスが開発されました。
現地の新たな雇用機会を設けられる点も、バナナクロスを普及させるメリットのひとつ。ゆくゆくはオーガニックコットンのようなポピュラーなエコ素材になるかもしれませんので、今度の動向に要注目です。

参考:バナナでつくる、やさしい生地 | CLOTH APP

絹(シルク)

出典:pexels.com

蚕からつくられた絹は、古くから着物などの素材として使われています。
肌触りが滑らかであるとともに、通気性や保温性、吸放湿性にも優れているので、四季を通して活用できます。
蚕を育てるためには、餌となる大量の桑の葉が必要となり、その桑の葉が育成過程でCO2を吸収するのでとてもエコ。
繊維自体が白いため漂白を必要とせず、土に還りやすい素材という点もサステナブルです。
ヒトの肌の成分と同じタンパク質を豊富という特性上、ヒトの肌に最も近い素材ともいわれている絹。
衣類だけでなく、オペで使う縫い糸や食品、美容などあらゆる分野で活用されています。

出典:pexels.com

通気性が良く、涼しく着られるため特に夏場に重宝される麻。麻の原料となる植物は強く、コットンなどの天然素材と比べても、少量の水で生育します。
また、農薬や化成肥料をほとんど必要としない点や、繊維の強度が高いためライフサイクルが長いことからも、エコ素材といえます。
ケアも簡単で、水洗いすることでさらに耐久性は高まるので、日常的に取り入れたい素材のひとつです。

リヨセル

出典:unsplash.com

イギリスで開発されたリヨセルは、エコな素材として、近年様々なファッションブランドで見かけるようになりました。柔らかく、湿気を逃す、強度があるなどの特徴を持っています。
ユーカリなどの木材パルプを原料とし、有機溶剤を使用して、繊維がつくられるリヨセル。
その製造工程で使われる有機溶剤は再利用が可能で、水の使用量はコットン生産時の10分の1以下とも言われています。
人工的な繊維でありながら、天然の繊維に引けを取らないサステナブルな生地です。

ウール

出典:pexels.com

古から人々の生活に密着し、現代の私たちの身の回りに多く存在するウールもエコ素材のひとつです。
暖かいイメージがあり主に冬場に重宝されますが、優れた吸保湿性から蒸れにくく、暑い時期にも着られる商品も発売されています。
土に還る素材であること、再利用可能。生産段階でエネルギーや水の使用量を抑えることができ、水の使用量は綿の3分の1以下です。
エコではあるものの、アニマルウェルフェアの観点からは、ミュールジング(生産性を高めるため、羊の臀部の皮膚を切り取ること)をしていないウールを選ぶことも大切です。

リサイクルダウン

出典:unsplash.com

抜群の保温性を持つダウンは、日常使いだけでなく、雪山などのアウトドアシーンでも重宝される素材です。
ここ数年は、使わなくなった寝具や洋服から羽毛を取り出してリサイクルする動きが高まっています。
ダウンは水鳥からとれる羽毛で、大変貴重なもの。100年も200年も使うことができると言われ、耐久性に大変優れています。リサイクルされる段階で綺麗に洗浄される点も、手に取りやすいポイントです。
希少性の高いダウンを再び使用することは資源を無駄にしないことに繋がります。

カポック

カポック繊維は、東南アジアなどに生息する樹木、カポックの実のわたが原料となっている今注目の天然素材です。
採取する際に木を伐採する必要がなく、農薬や多量の水を必要としないので、エコでサステナブルであると言えます。
軽くて暖かいのが特徴で、現在は様々なブランドが取り扱いを始めています。需要が増えることで、生産地の新しい産業が生み出されることも期待されています。

エコ素材は他にも続々と登場

今回は衣類のエコ素材について紹介しました。いずれも「エコに優しい」「CO2削減」だけはなく、洋服を着る人の使い勝手や機能性が高いところも特筆すべき点です。
ご紹介した素材の他にも、各社から最新の技術を用いて開発されたエコ素材が次々と登場しています。
洋服を選ぶ際には、どのような生地が使用されているのか、生地の原料や生産方法を確認してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

writer

元専業主婦の編集ライター兼校正者。子育てや教育、美容、ライフスタイルを中心とした複数のジャンルで記事企画や執筆、インタビューに携わり、キャリアを重ねる。近年は、持続可能な社会環境づくりに関心を抱く。成人した娘と息子を持つ母。

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