2025年2月、サステナブルコスメアワードの2024受賞コスメが表彰されました。
今年は、水原希子さんのブランド「kiiks」の「竹水フェイスミスト」が、SILVER賞に選ばれ話題に。今回はブランドを立ち上げた水原さんご本人に製品に込めた想いなどをお聞きしました。
《竹の持つ恵みと「竹害」に着目した竹水フェイスミスト》
自然由来指数100%(化粧品の自然・オーガニック指数の基準であるISO16128に基づく)にこだわっている「kiiks」は、自然との調和と共存を目指し、「竹水フェイスミスト」をはじめ、日本在来種のバラを使用した「ハマナスローズバーム」など、自然からインスピレーションを得たナチュラルコスメを発表してきました。
受賞した「竹水フェイスミスト」は、近年問題となっている「竹害」に着目。管理されなくなり放置された竹林は山の保水力を低下させるだけでなく、成長が早いため、周りの木々への日光を遮ってしまうなど、様々な問題を引き起こします。
ポリフェノールなどを豊富に含む竹水の恵みを享受しながら、竹害の解決にも貢献できるエシカルなスキンケアアイテム「竹水フェイスミスト」。プロダクトを通して社会問題解決に貢献する点などが評価され、サステナブルコスメアワードSILVER賞の受賞に至りました。
コスメを通して、その背景にある問題を知ってもらいたい

―初めにサステナブルコスメアワードSILVER賞を受賞した感想をお聞かせください。
サステナブルコスメアワードのSILVER賞を受賞できたということは、みなさまが「竹害」という問題をシリアスにとらえてくださっているということだと思っています。商品の想いがしっかり伝わってこのような結果になり、とても嬉しいです。

竹水フェイスミストは、たくさんの方々の想いや協力のもとで出来上がりました。これまで難しいとされてきた竹水の防腐加工や、竹水を新鮮に保つ冷凍技術など、多くの工夫が詰まっています。協力してくださっているのは、みなさん、日本の未来を良くしていきたいという考えを持っている方たちです。そのような方々の想いで本当に素晴らしい商品になったと思っています。
―「竹水フェイスミスト」にはたくさんの方々の想いが詰まっているんですね。水原さんご自身はkiiksにどのようなメッセージを込めていますか。

最近、グリーンティーシードヘアオイルという商品を発表しました。茶の実がついてしまうとお茶としては流通させることができずに放置されていましたが、実は椿オイルに匹敵するくらい良質なオイルが採れます。
竹害もそうですが、コスメを通して今起こっている社会問題と一緒に、植物の持つ魅力を知っていただき、その植物の良さを生かした商品が他にも増えていってくれたら嬉しいです。
素敵な素材や素晴らしい技術に出会ったときに、それを自分たちだけで使いたいという気持ちは一ミリもなく、みんなで共有しながら、より良い社会を目指していきたいです。
今後もコスメの開発や販売を続けていき、日本の方が、kiiksを日本発のブランドとして誇りに思っていただけるようなブランドにしていきたいと思っています。
これからも日本の植物の魅力を世界に
―kiiksはこれまでも植物に着目し、自然の恵みをふんだんに使用したアイテムを発表してきました。水原さんが感じる、日本の自然の魅力を教えていただけますか。
日本には四季があって、北海道から沖縄まで様々な植物があります。
豊かな自然環境の中で育つ、日本ならでは植物が多様にあることって本当に素敵ですよね。
私は日本とアメリカを拠点にして、様々な国に行くことが多いのですが、海外では、日本の植物と言えばサクラなどの印象が強いと思います。でも、例えばクロモジ、月桃、ヨモギなど、他にも知っていただきたい植物はたくさんあります。

実は今、日本の南国の植物にも注目しているところです。
海外の方も、日本に住む方たちも、日本はトロピカルな植物やフルーツってイメージがあまりないと思うんですが、本当は日本にも様々な南国の植物があるんですよね。その魅力も伝えていけたらいいなと思っています。
―ちょうどブランドの立ち上げから1年ということですが、今後どのようなブランドにしていきたいと思っていますか。
商品を作っていく上で、クオリティの高さを追求するということが一番大切だと思っています。まずは商品の良さを体感して、トキメキを感じてもらいたい。そして、その先に竹害のような問題があるということを知っていただきたいですね。
それから今、パッケージの見直しを行っています。竹のフタとガラス瓶を使用していますが、中蓋は衛生面からプラスチックを使用してきました。
リフィルや捨てることに罪悪感のないパッケージ、アルミの採用などを考えながら、今よりも脱プラを意識して改良してきたいです。
これからも魅力ある日本の植物の素晴らしさを、製品を通じて伝えていきたいと思っています。
kiiks公式サイト:https://kiiks.online/